北海道当別町で新たな挑戦、地域資源を活かしたウイスキー造り
北海道石狩郡当別町にある旧弁華別小学校が、モルトウイスキー蒸留所「当別蒸溜所」として生まれ変わることが発表されました。このプロジェクトを手掛けるのは、2024年に設立された株式会社Whisky Student。同社は、2025年6~7月の着工を目指し、現在資金調達を進めています。

歴史ある木造校舎を蒸留所に再活用
1937年に建設された旧弁華別小学校は、地域に根差した歴史的建造物です。この建物を蒸留所として再活用することで、文化遺産の保存と地域活性化を図ります。木造校舎の趣を活かした施設は、観光スポットとしての可能性も秘めています。

小規模ながらこだわりのウイスキー製造
当別蒸溜所では、1回の仕込みで麦芽150kgを使用し、年間最大24,000Lのウイスキーを生産予定です。これは、一般的なクラフト蒸留所の約1/7の規模にあたり、少量生産だからこそ実現できる独自の味わいを追求します。
また、製法はスコットランドの伝統的な単式二回蒸留を採用し、ジャパニーズウイスキーの特性を活かした製品づくりを行う方針です。
当別町ならではのウイスキー造り
当別町は、非常に軟らかい上水に恵まれ、泥炭が豊富で麦の栽培が盛んな地域です。これらの地域資源を活用し、地元産の大麦やミズナラ樽、泥炭を使うことで、唯一無二のウイスキーを生み出すことを目指します。
今後のスケジュール
- 2025年6~7月:着工予定(補助金活用も視野に入れ資金調達中)
- 2026年8月:製造開始予定
株式会社Whisky Studentは、製品に関する詳細な情報を積極的に公開し、消費者がウイスキー造りをより深く理解し楽しめるような取り組みも計画しています。
旧小学校の趣を活かした当別蒸溜所の取り組みは、歴史と未来をつなぐ新たな試みとして、ウイスキー愛好家や地域住民の注目を集めそうです。